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チームの多様性を「得意な思考のパターン」から考える

高いパフォーマンスを出せるチームには様々な面で多様性があることが必要になります。男性・女性のバランスだったり、バックグラウンドの多様性などはよく語られます。
今回は、その多様性をその人の持っている課題解決を考えるときの「得意な思考のパターン」という切り口から考えてみたいと思います。

具体的には、「課題解決のプロセス」と「課題のレイヤー」の2軸で分けます。

「課題解決のプロセス」×「課題のレイヤー」

 

「課題解決のプロセス」

こっちの軸は「課題設定」→「課題解決」という課題解決の流れ、というわりとシンプルな話です。

敢えて言い換えるのであれば、
「課題設定」=「What to do」
「課題解決」=「How to do」
にそれぞれ答えることだと言えます。

「課題のレイヤー」

こちらは、課題を考える抽象度のレイヤーで、抽象度が高い方から「事業立地」「シナリオ」「実践」の3つに分かれます。

ざっくりとしたイメージで言うと、
「事業立地」 ≒ 経営戦略
「シナリオ」 ≒ 事業戦略
「実践」 ≒ 戦術 & オペレーション
という言葉が近いです。

「事業立地」は、「どういう市場を選択するか」を決めること。
事業立地という言葉は、神戸大学の三品先生の著書「戦略不全の因果」の中で「誰を相手に何を売るか」であり、「ドメインやポジショニングの上位概念にあたる」とされています。
これは、人材業界とか不動産業界といった「業界」という言葉よりももっと細かい粒度であり、いかにNo1になれる立地を選べるか、が重要になります。

「シナリオ」は、「どうやって進んでいくのか」を決めること。
イメージとしては事業戦略に近いのですが、
・事業の戦略だけでなく組織の戦略も視野に入れる
・かつ、優先順位を組織戦略>事業戦略とすることもある(その選択自体もシナリオの選び方)
など、事業戦略として様々な体系があることよりもう少し広義なことが含まれています。

「実践」は、「具体的に事業/プロジェクトを推進させる」こと。
ここは具体的に「何をやるか」に関することです。

人材の4タイプ

人材の4つのタイプ

このマトリクスで考えると、良いチームを作るには大きく4タイプの人材が揃っていることが期待されます。

ファウンダー:なぜやるのか(Why)を掲げる人
参謀:シナリオに落とし込む人
現場監督:実践の見通しを立て、推進する人
実践者:具体的な課題解決・実践を担う人

同じ人が複数の人材タイプを担うことももちろんあります。

例えば「強烈なビジョナリーなCEO」と「ゼネラリストでなんでも担うCOO」みたいな組み合わせのスタートアップの場合、後者のCOOは「参謀」と「現場監督」を長いあいだ兼任していることが結構多いです。
(そこのNo2を他のメンバーに委ねていけるか?が組織をスケールさせるに当たっての課題になる)

また、スタートアップのtechnologyのバックグラウンドが強いFounder and CEOであれば、「ファウンダー」として事業立地を定めることと、「現場監督」として技術的な実現・実装の課題解決を担う、ということが良くあります。
この場合、「参謀」の部分が弱く、「技術力は高いんだけど、成長戦略が描けていない」という状況に陥りがちです。

個人的には、この4タイプの中では「参謀」という役割が人材としても希少種であり、また事業の発展において肝になることが多いと感じています。また別の記事にて、この「参謀」がどういう範囲を考えるべきか?どういう能力が求められるか?といったことをまとめてみたいと思います。


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